前突によるコンプレッサー不良
NZE141カローラフィールダー、追突により前回りの修理をした車両のことです。
車両前側に付いている部品の、クーラーコンデンサー、ラジエーターが変形してしまった為に交換しました。クーラーコンデンサーを取り外す際にガスを抜くのですが、その時にガスが入っていなかった(破損により漏れてしまった)のでクーラーコンプレッサーも一緒に壊れてしまっただろうという予想でした。
DLプーリーコンプレッサー
従来のマグネットクラッチタイプのコンプレッサーと違い、このDLプーリーのコンプレッサーはエアコンガスが無い状態でエンジンをかけてしまうとクラッチが壊れてしまい、コンプレッサーアッセンブリー交換となります。
事故でエアコンガスが抜け、そのままエンジンは運転状態の為その時にコンプレッサーは壊れてしまいます。
壊れていることの確認
入庫状態ではクーラーコンデンサーの穴あきによりガスは抜けてしまいコンプレッサーが本当に壊れているかの確認はできません。おそらく壊れているだろうと。
修理を進めて、コンデンサーを取り替えてゲージを取り付け、ガスを入れてエンジンをかけて初めてわかります。
あぁ圧縮されていない、と。
それでまたガスを抜いてコンプレッサーを取り替えて、ガスを入れたら修理完了です。
ガスが無い状態で運転をすると本当に壊れてしまうのでしょうけど、本当に壊れてしまうのか疑問でそんな確認をしていますが、どうなのでしょう。DLプーリー。
壊れているコンプレッサーが回っている時はカラカラだかカタカタだか音がしたように感じました。
壊れる仕組み
DLプーリーコンプレッサーが付いている車両は補機ベルトが1本です。コンプレッサーがロックしてただ1本の補機ベルトが切れてしまうことを防ぐためにコンプレッサー(のプーリー)がロックしない機構(DL=Damper & Limiter)を付けているのです。
コンプレッサーのロックとは、ガスが無くなりオイルが回らなくなると起こります。
ちょっと長いDamper & Limiterプーリーの話
ではガスが無くなったら即座にコンプレッサーはロックするのでしょうか?
誰もわかりません。
即ロックしないような気がするので、確認せずに高額なコンプレッサーを交換する前に一度ガスを入れてテストしているのです。
DLプーリーのコンプレッサーはガスが入っていない状態でエンジンをかけると壊れる
これは基本になりますので、クーラーコンデンサーの脱着のみでもガスを入れない状態でエンジンをかけたら壊れてしまいますので、そこのところは注意してください。