エンジン始動不良
今回の整備は、こちらの薪割り機械(^O^)/エンジンがかからないということで見てみます。
BRAVE社の薪割り機でこの型は余り出回っていないようですが、エンジンはホンダのGCV160という汎用エンジンが使われています。
BRAVE社の薪割り機
去年の秋に新品購入をして、今年の4月までは普通に使っていて、5月にエンジンがかからなくなったようです。
こんな新しいエンジンなのに急にエンジンがかからなくなったなんてプラグがかぶったか、燃料を入れ間違えたんじゃないかと思いたくなります。しかしその辺りはオーナーさんもしっかり確認しているようで問題ないみたいです。
念のためプラグを確認してみるもののそれほど濡れていません。ガソリンは来ているような匂いはします。エアクリーナーを外してパーツクリーナーを吹き込みながらクランキングしてみて強引に掛かるか試してみましたが…
「アフターファイヤー?」外にばかり爆発してきてちっともパーツクリーナーを吸い込んでくれない感じ。マフラーからの排気もしていない…
圧縮ゼロ
コンプレッションゲージで圧縮圧力を測ってみると、全く上がってきません(笑)
これ去年買ったんでしょ⁉(汗)バルブがどうなっているのでしょうか、ヘッドカバーを開けてみます。
ヘッドカバーは液状ガスケットでがっちり付いているのですが、無理やり剥がそうとすると鉄板でできたヘッドカバーを変形させてしまう恐れもあるので、ヒートガンで炙ってできるだけガスケットを柔らかくしてそーっと剥がします。
クランクシャフトをグリグリ回して確認してみると、吸入バルブが動いていません。というか沈んだバルブが返ってきません。
固着です。
恐る恐るバルブの頭を叩いてみると動きます。沈んで返ってこないバルブをマイナスドライバーなどをかけて引っ張り出してやると動き出しました。
軽い固着でした。
ヘッドカバー取付け面のガスケットをきれいに除去して組みなおし、新しいエンジンオイルに入れ替えたら一発始動でした\(^o^)/
交換したエンジンオイルはかなり汚れていましたが、オーナーさんは販売店から20時間ごとにオイル交換をするように指示を受けて、まだそれに達しなかったので交換していないと言っていました。
オイル交換サイクル
20時間ごとの交換のサイクルや使用オイルも気になるところですが、ホンダのホームページにこのエンジンの取説が出ていました。
そこには初回エンジンオイル交換は1か月または5時間と…
以降20時間ごとだとしても、初回オイル交換時期を大幅に過ぎているせいで固着でしょうか⁉
今後はバルブ固着しないことを祈りますが、アメリカの匂いのするエンジンなのでまた固着するかもしれません。あと2回くらい固着するようなことがあれば、ヘッドカバーに穴をあけて「サービスホール」を作ります。とオーナーさんにはお伝えしました(笑)
このような薪割り機を購入するほどのオーナーさんですので、多少のメカの知識もあるようです。今回の作業もよく見て、エンジンがかかったときは感動していたようでした(^o^)
シンプルだけど、こんなトラブルがある薪割り機にこそ愛着が沸いてしまうかもしれませんね(^_-)-☆